つい最近、sagawaさんと『「デザイン」と「アート」の違い』についてお話をしました。どちらも創作活動であるという点では同じですが、前者には何かの目的が存在するのに比べて、後者には存在するとは限らないという点で、相違が認められるとのことです。なかなか説得力のある意見というか、彼がこういうことを言うと、なんだか信じたくなってしまいます。それはさておき。
さて、今回のスタイル再構築。私が行うべきなのはデザインなのでしょうか、それともアートなのでしょうか。言うまでもなく、前者の「デザイン」であると考えられます。なぜなら、WebDesignを行うときには、「閲覧者のことを考える」ということが必要不可欠だからです。この手のコミュニティでよく言われているように、「(視覚効果を使うのであれば)読みやすいデザインにすべきだ」というのは、もっともな意見だと思います。逆に言えば、このような(あるいはもっと別の)目的のないデザインは、デザインとは呼べないのではないでしょうか。一般に、ホームページ製作で収入を得ているプロの製作者は「ウェブデザイナー」と呼ばれていますが、その中にはむしろ「ウェブアーティスト」と呼ぶべき似て非なるご職業の方が紛れ込んでいたりしそうな気もします。まあ、現場の様子を知らない人間の勝手な想像なのですが…。
私は、スタイルを構築する際には、あくまでもデザインでありたいと願っています。そのためには、自分の指定した効果に対して、何らかの動機を明示していくことが有益と考えます。そうすることで、デザインの中に潜むアートな要素を、排除とは行かないまでも必要最低限に押さえられると思うからです。というわけで、私が思いつく範囲での現在のデザインコンセプトを、以下に列挙していきます。
まずは、文章構造の観点からです:

最上位見出しをトップページへのリンクにしている点
日付毎の文章を参照してきたユーザーに対して、トップページへのナビゲーションを提供する目的で採用しました。また、早稲田大学妹研究会へのリンクも設置してありますが、これはここで公開されている文章に表れているように、同サークルとの関連性が非常に強いからであります。
ProfileとArchiveに対するリンクを設置した点
Archiveは、過去の文章を閲覧したいユーザーのことを考えた結果です。とはいえ、私は日付をそのまま日記のタイトルとしているため、目的の文章を探し出すのは困難かもしれません。さらに微妙なのはProfileですが、製作者についての情報を知りたいユーザーのために設置しました。そんな奇特な方がいるとは思えませんが、念のため。
テーブルによるカレンダーを設置している点
まず、これはアクセシビリティの観点からいえば、明らかにマイナスです。それは私も自覚しております。これを最初に断っておきたい。その上で、なぜ私がこのようなセクションを設けたのかといえば、ここで公開されている文章は曜日という概念を前提とした記述が予想以上に多く、閲覧者がある曜日の文章をまとめ読みしたくなる場面が出てくるだろうと考えられたからです。カレンダーをテーブル(表)としてみた場合、縦方向の情報としての曜日は、十分利用価値があるものだと思えなくもありません。残念なのは、曜日をth要素としてマークアップしてくれない点です。なお、画像を表示するカレンダーを採用したのは、このカレンダーというセクションはもはや視覚効果としての性格が非常に強くなってしまっている、という理由もありますが、画像表示が可能なブラウザであればやはり表示したほうがベターなのではないかという考えからです。まあ、試験的な試みであります。
コメントの投稿を閲覧者に許可している点
実際、これはかなり迷いましたが、設定を変更する前に最初のコメントがついてしまったので、整合性を保つためにそのままにしてあります。事実、私自身も読者からのフィードバックを頂くのは大変に嬉しいことですから、そういう恣意的な理由も否定できません。ただ、現在も論議されているように、Blogにおけるコメント機能は必ずしもその「文章にとって」有益とは限らず、99%マイナス効果を及ぼしているという意見も否定はできません。難しいところですが、惰性でこのままになってしまうのではないでしょうか…。
日付をそのまま見出しとして使用している点
前述の通り、このサイトは妹研究会との関連性が非常に強いのが特徴です。最初にここを利用しようと思った理由が、妹研究会の行動を記録しようというものだったため、日付と文章との関係は綿密になるだろうと考え、日記を見出しとしました。以降、統一性および整合性のためにこの書法を続けています。
キーワードに対する自動リンクを切っている点
私が望まない、あるいは想定していないリンクが勝手に設置されるのは、文章にとって不利益であると思います。もしも、妹研究会の宣伝活動の一環としてこのサイトを利用するのであれば、逆リンクによってこの文章の閲覧者が増える(可能性が高い)ので、ここを経由して最上部から妹研究会のサイトへの訪問者が増えると考えられ、多くのキーワードを含む文章を意図的に書いていた…とは流石に考えにくいものの、自動リンクは使っていたことでしょう。そうではないので、使いません。
その他、はてなダイアリー付属の機能について
不必要と思う機能は、積極的に切っています。ただ、一部は有料サービスを利用しないといけないみたいです。有料サービスは、そのうち利用するかも知れません。というのも、ROに比べて生産的なWebMoneyの使い方のような気がして、余っている分をこちらにまわしてしまいそうというだけなのですが…。
以上が、スタイル以外に関する私の考え方です。